大学を目指す高校生は学校の勉強を捨てたほうがいいのか?
2020/07/07
大学を目指す高校生は学校の勉強を捨てたほうがいいのか?
堺市の塾トライプラス大野芝校は、小学生、中学生、高校生対象の堺市中区にある個別指導塾です。
最近、大学受験において学校の勉強が軽視されているように思います。
塾や予備校の教師の中には、学校の勉強は大学受験に役立たないので赤点を取らない程度にするだけでよく、塾や予備校また参考書など学校以外の勉強を頑張った方がいいという意見の方もいます。
これは本当でしょうか。誰にとっても言えることでしょうか。今回は、このことについてお話させていただきたいと思います。私個人の考えですが、参考にしていただければ幸いです。
ただし、今回は、AO入試、指定校推薦、内部進学を目指さないことが前提となっています。学校の評定が受験に大きくかかわる場合は、学校の勉強を頑張って下さい。
1. 学校の勉強だけではダメな2つの要因
私は、学校の勉強をとても大事だと思っています。多くの場合、学校の勉強が学力のベースとなります。また、最も長い時間を費やす学校の授業を活かさないのはとてももったいないことです。ですから、学校の勉強を頑張ることで受験に臨むのが本来の理想的な形と言えるのではないでしょうか。
しかし、学校の勉強だけでは大学受験に対応できないことがあります。ここでは大きく2つの場合を考えてみたいと思います。
(a)1つ目は、学校の授業が入試に対応できていない場合です。例えば、学校の授業のレベルが自分の志望校の入試レベルより低いとか、受験に必要な内容を授業でやってくれないといった場合です。特に今年度は新型コロナウイルスの影響から授業数が減り、十分な受験演習をできない高校も多くなりそうです。
(b)もう1つは、過去の学校の授業内容を自分がマスターできていない場合です。この場合、学校でもう一度教えてくれないなら学校以外で勉強するしかありません。
2. 要因の程度による3つの勉強方法
大学受験においての学校の勉強の位置づけは、上記のような要因がどれぐらいあるかで決まります。
(a)要因がほとんどない場合
自分の通っている高校で上位(2割とか)に入っていれば自分の志望校を狙える状況の場合、授業のレベルも十分で、受験に必要な入試演習などもやってくれる場合です。このような場合には、学校の勉強をしっかりとやっていけばいいでしょう。常に定期テスト上位を目指しましょう。ただし、1年生の初めから頑張って、その時その時の勉強内容をマスターしていく必要があります。学校と別のことを教える集団塾や予備校ではなく、学校の勉強の補助をしてくれる個別指導塾に通うのがいいと思います。
(b)要因が小さい場合
学校の授業レベルでは少し自分の志望校の入試には足らないとか、学校でやった過去の勉強内容の中でマスターできていない所が少しあるというような場合です。また、自分の志望校の入試演習をしてくれないといった場合も含みます。こういった場合は、学校の勉強をしっかり頑張りつつも、学校以外の勉強もやっていく必要があります。例えば、通っている高校に対してあまり合格しないような大学を目指している場合は、塾などを使って応用問題に取り組み、レベルの底上げをしていく必要があります。また、習い終わったところに不安がある場合は、塾などでしっかり勉強しなおす必要があります。個別指導塾などで効率よく学校の不足を補えるように勉強するのがいいと思います。
(c)要因が大きい場合
自分の目指している大学が自分の通っている高校からめったにいかないレベルの大学である場合、今の成績から短期間で一気に成績を上げたい場合です。また、例えば、工業高校に通っている生徒が私立文型で大学を受験するような場合も含みます。こういった場合は、残念ながら学校の勉強をやってもあまり役に立たないでしょう。学校の勉強は必要最低限にして、塾などでしっかり独自の受験勉強をする必要があります。高校の初めからであれば、集団塾に行くのもいいと思います。ただし、多くの集団塾では入塾テストがあり、初めから合格可能性の高い生徒だけが受け入れられます。一発逆転を狙うなら個別指導塾の方がいいでしょう。また、極端に学校の勉強を捨てる場合は、学校に相談してできるだけ事情をわかってもらうのが理想です。私個人としては、隠れて内職などせず、授業だけはちゃんと受けてほしいです。後ろめたいことなく、思いっきり夢に向かって進んでください。
3. 最後に
今回は、大学を目指す高校生の「学校の勉強」の位置づけについてお話させていただきました。大切なのは、自分の状況をよく考えて決めるということです。
教育業界で一般的に言われていることの多くは、どんな場合にも当てはまることではありません。成績や目標や環境や性格など様々な状況によって一人ひとり異なるものです。
勉強のことで何か重要なことを決定する時は、自分の状況と合わせてじっくりと考えてください。また、親身になって考えてくれる学校や塾の先生に相談するのもいいと思います。