新学習指導要領について。小学生、中学生の英語編。
2021/03/22
新学習指導要領について。小学生、中学生の英語編。
堺市の塾トライプラス大野芝校は、小学生、中学生、高校生対象の堺市中区にある個別指導塾です。
今回は、英語の教育改革、特に小学生、中学生の新学習指導要領についてお話したいと思います。
まずは変更内容について説明し、次に問題点や対応策について考えたいと思います。
問題点や対応策については私の個人的な意見ですが、最後までお付き合いいただき参考にしていただければ幸いです。また、私の間違いや変更等もございますので、正確には文部科学省等のホームページをご確認ください。
〈目次〉
1.英語教育改革の概要
2.小学生の変更点
3.中学生の変更点
4.問題点
5.対応策
6.まとめ
7.おねがい
〈本文〉
1.英語教育改革の概要
2020年教育改革の方針を一言だけで言えば、「コミュニケーション力の重視」ということになります。相手の言いたいことを適切に判断し、自分の考えを適切に表現し伝える能力を伸ばしていこうということです。
英語教育においては、「英語を使う力」の育成がより重視されるようになります。英語を使う(アウトプット)とは、「聞く、読む、書く、話す」の4技能のことです。この中でも特に力を入れていくのが「話す」能力の育成で、英語で話し合ったり、発表したりすることが大きく追加される予定です。
2.小学生の変更点(2020年度から実施)
小学校ではこれまで5年生と6年生を対象に「英語に親しむ授業」が外国語活動として実施されてきました。まずそれが3年生と4年生に前倒しされました。
そしてさらに5年生と6年生では教科としての英語授業が始まりました。授業の目的もレベルアップされており、「英語によるコミュニケーションスキルの基礎を養う」となっています。
これまで小学校の英語教育は「英語に慣れよう、英語を楽しもう」というぐらいのものでしたが、5年生と6年生での教科としての英語は主に中学校範囲の前倒しという感じです。英単語の習得目標数は600~700語となっており、これは今までの中学校での習得目標数の約半分です。また、文法も疑問詞、動名詞、助動詞、動詞の過去形などを含む基本的な表現を学習します。
3.中学生の変更点(2021年度実施)
中学生の英語授業は、授業数が変わらないにもかかわらず、内容は大幅に増えレベルアップされます。
まず、「聞く」と「話す」の学習が大幅に増加されます。授業自体も「英語で行うことを基本とする」という方針が示されています。これは教師から生徒への説明はもちろん、生徒から教師への質問や発表、生徒同士のやり取りまですべて英語で行うということです。
次に、英単語の習得目標数が今までの1200語から1600~1800語に増加します。しかもこの中学校で習得しなければならない英単語は、小学校で600~700語の基礎英単語を習得した後の単語です。ですので感覚としては、1.5倍というよりは2倍ぐらいの大変さがあるように思います。
さらに、今まで高校生で学習していた文法事項の一部が前倒しされます。追加となる文法事項は、「現在完了進行形」「原形不定詞」「仮定法」「直接目的語に節を取る第4文型」です。
4.問題点
英語を使う(アウトプット)ための学習が増えること、特に英語を聞き取り話せるようにするための学習が増えることには大賛成です。また、習得目標単語数や学習する文法事項が増えたりレベルアップしたりすることにも賛成です。しかし問題は、英語学習に充てる授業数が同じままでこれをやろうとしていることです。
アウトプットの前には必ずインプットが必要です。英語のインプットは「単語、発音、文法」です。総授業数が同じで、アウトプットに今までよりも時間をかけるとすれば、インプットにかける時間がそれだけ減ることになります。しかも、習得したい単語数も文法事項も増えています。
そこで、私が一番心配しているのは文法についてです。
1つの可能性としては、扱う文法事項自体は増えているが、今までのようにしっかりと学習しないのではないかということです。つまり、表現をより重視し、文法を軽視するのではないかということです。私は、文法を軽視してレベルの高い英語を習得するのは難しいと思います。また、表現を丸覚えするような英語は、ごく最初はいいものの、すぐに退屈になり嫌になるだろうと思います。
もう1つの可能性は、文法もしっかりと教えようとするのだが、結局はそれができないということです。特に中学校では、小学校の英語をちゃんと習得できていない生徒もいる、教えることややることが増えた、しかも授業は英語でしないといけない、これでは教える時間が今までより必要なのは当然です。学校の先生がいくら頑張ってくれたとしても、学校の授業だけで教え習得させるのは厳しいのではないでしょうか。そうすると、今まで以上に宿題や塾頼みになるでしょう。
今回の教育改革で英語をもっとできるようになる、もっと使えるようになる方も出てくるとは思いますが、それと同時に英語が嫌いになったり苦手になったりする方も増えるのではないかと心配です。
5.解決策
学習内容が大幅に増え、学校での学習時間が今までと変わらないとすれば(小学校3年生、4年生は除く)、学校以外での学習時間を増やすしかありません。また、小学生や中学生が英語の勉強を自分だけですることは難しいので、今まで以上に塾に行く必要があると思います。
前述しましたように、けして学校の先生のせいではないのですが、学校の授業だけで習得することは難しく、今まで以上に、どれだけ塾で勉強したかで成績が変わってくるでしょう。
小学生では、できれば英語を習い始める3年生から、遅くても教科として習い始める5年生から塾で英語を習うのがいいと思います。小学生の時に英語が嫌いになったり苦手になったりしてしまうと、その後なかなか好きになったり得意になったりするのは難しいかもしれません。普通の学習塾でも英語専門の塾でもいいですが、英会話教室はお勧めしません。英会話だけでなく文法も習える塾がいいでしょう。繰り返しとなりますが、文法を理解しない英語学習はすぐ嫌になるし、文法を理解できていないと本当の意味で英語をできるようにはなりません。
中学生では、今まで以上に、1年生から塾で英語を習うことが必要になります。高校受験のことだけを考えると英語も5教科の1つにすぎませんが、大学受験までを考えれば英語は多くの方にとって最も重要な教科といえるでしょう。そして、中学校までの英語ができていなければ、高校での英語もできるはずがありません。2021年度から高校でも新学習指導要領が実施され、大学入試でも2024年度から新学習指導要領に準拠した入試が開始されるようです。英語を聞いたり話したりするコミュニケーション力が今まで以上に問われ、またそれと同時に難解な英語の理解にはしっかりとした文法力が欠かせません。ですので、これからの中学生は、表現が中心の授業と文法が中心の授業の2つを塾で取る必要が出てくるように思います。
6.まとめ
小学校では、3年生と4年生では外国語活動として、5年生と6年生では教科として英語を習います。教科としての英語はこれまでの中学生の英語の前倒しに近いです。
英語教育は今まで以上に「使える英語(アウトプット)」が重視されるようになります。しかし、それと同時に習得目標単語数や習う文法事項(インプット)も追加されます。
中学校でも、習う内容が増えたり難しくなったりする上に、授業が英語で行われるようになります。
英語教育改革は、目標はいいのですが、英語の授業数を増やすことができないことに問題があります。そのため、学校の授業だけで対応することは今まで以上に難しくなるでしょう。
今まで以上に塾で英語の勉強をする必要があります。特に、学校で今までよりおろそかになる可能性がある文法をしっかりと塾で勉強する必要があるでしょう。
7.おねがい
トライプラス大野芝校に通える範囲にお住いの皆さんは、ぜひトライプラス大野芝校への入塾をご検討ください。
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